ゆっくり起き、9時過ぎにホテルを出る。
外の空気は冷たい。この冬一番の冷え込みかな。
ホームで入線を待つが、風もあり体感温度はマイナスだ。
ウイーグディの為か、この時間のホームは人もまばら。
東京への日帰出張への時間も過ぎてるしな。
遠くの山へ目を転じると、蔵王は雲が切れ山容が手に取るようだ。
西側を見ると、白鷹から県民の森へと続く山並が。
入口にそびえ立つ冨神山のシルエットが雪に飾られ綺麗だ。
やがて新幹線が入線。
車内に乗り込み、まもなく動き出した。
山形の街並みが後ろに流れる。
車窓を圧するように蔵王の山が大きくなる。
あの山も登ったんだな。
右の車窓には、見晴らしの丘を通る道が。
3年前に山形に来た初めの頃、地図上では通れるように書いてあった。
でも行ってみたらまだ工事中。
いつ開通するのかと思っていたら、やっと数か月前に開通。
最後になってやっと通る事ができた道だ。
街並を抜けると、田畑の積雪も深くなって来ている。
20−30pもあるだろうか?
蔵王駅からは、線路と絡むように自転車で走った道が眼下に続く。
この道もよく通ったなー。
ソロであったり何人もの仲間と一緒だったり。
上山を過ぎると、南蔵王へ続く谷が切れている。
この奥が楢下。そして柏木、金山峠。
ちょっと左が花森湖。
この辺もホントによく走った。
ちらっとフルーツラインが見えたと思ったら、線路は山間へ。
前川ダムに登る道を過ぎると、雪がさらに深くなる。
半分近く埋まった鳥居が寂しげだ。
線路と並走する国道13号も狭くなるな。
中川駅近くに広がる谷間の奥は前川ダムから抜ける道。
ここにも来たな。
村山地域と置賜地域を分ける鳥上げ坂を登ると、眼下に赤湯の町が一望。
いつもなら、斜面に広がるビニールハウスが目に飛び込んでくるのだけど、今日は雪で覆われ見られない。
白竜湖も一面が氷がはり、廻りの雪原と見分けがつかない。
遠くを見ると高畠から二位宿。その奥が七ヶ宿だなー。
県道7号をくぐると、ぶどうまつたけラインの通る山が近くなる。
あの道も今は深い雪の下。また走りたいな。
逆の窓からは、朝日連峰の前衛峰が。
だが、今日は雲に隠れて見えない。
長井ダムもずいぶん完成に近づいただろうか?
山奥の木地山ダムからの朝日岳は良かったな。
その手前が置賜西部広域農道かー。静かで良い道だ。
山までの平地には何本もの県道が通っている。ここも走ったな。
米沢近くで県道1号をくぐる近くで、左の車窓から飯豊連峰が見える。
線路が大きくカーブしているからだ。
あの山にも思い出が沢山あるな。
キャンプしたり、走ったり、温泉を楽しんだり。
米沢駅での短い停車。
何度、この光景を見ただろうか?
何度、この電車に乗っただろうか?
東京との往復。そして仕事での米沢訪問。
電車が米沢を出る時の心境はいつも違う。この米沢が山形の最後の街。心の中での区切りとも言うべき街。
そして今日、米沢で感じる心境は一層複雑。
“去る”“お別れ”。
山形から見れば、戻る予定のない片道切符。
電車は定刻より少し遅れ出発。
板谷への急な登りに入る。
関根駅を過ぎると、山奥の一軒宿の温泉が見える。
そしてその先には何もない雪の谷が続くだけ。
この雪の向こうにある山道も走ったな。
深い雪を避けるスノーシェルターに入り、車内は暗くなる。
トンネルの合間に見える景色は、この冬一番の積雪。
そしてこれからの厳しい冬を教えるかの様に雪が降る。
最後のトンネルを過ぎると、登りも終わり下っている事が感じられる。
小さな駅を過ぎると雪の量も減り、福島に入った事を知らせる。
終わったね。
山形の暮らしも、単身赴任も。
楽しかったね。
不安を抱えながら、この峠の雪を見たのは3年前だったのか?
たった3年しか経ってないのか?
いろんな事があり、いろんな事をしたね。
3年に満たない時間だったけど、この素晴らしい時間を過ごさせて頂いた事に感謝したい。
そして何よりも、この時間を彩ってくれた自転車とその仲間達に感謝したい。

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なぜか目頭が熱くなっちゃいました(^_^;)